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ザ・ファブル 殺さない殺し屋のpeplumのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

待望の続編。前作と比べるとポップさが減り、ダークでシリアスな話だった。
アバンアクション(タイトル出てからなので正確にはアバンではない)は予告で散々見たがそれでも????となる超絶身体技能で感動した。ファブルは殺しはしないのに殺しの見事さを分からせるオープニングもよかった。涼しい顔で最強の岡田くん最高。邦画なのに叫ばないというのはすごく大事な条件だと思う。
仕事場があって正体を明かしていないという設定がスパイダーマン(サム・ライミ版)ぽいなと思いながら見てた。コミックから出てきたヒーローとしては合ってると思う。
堤真一と岡田准一のマッチアップは『SP』ファンとしてはたまらないものがある。原作の宇津帆篇は未読なので分からないがドラマとしての比重が堤真一に寄りすぎてて長いなと思ってしまった。マジでクソ野郎ということを平手友梨奈とのシーンで分からせてくれるのでいい悪役だとは思う。『ダークナイト』を目指してるような感じも見受けるがジョーカーにはなれてなかった。
平手友梨奈の少女感、あどけなさが程よくてかつ女性にしては低めの声がすごいあってた。あんまりキャピキャピしてないのも大事。岡田准一がリハビリに付き合う時に「触ってもいいか」って一言言うのが差別化として素晴らしかった。
木村文乃がただの大酒飲みではなくめちゃくちゃ凄腕とわからすアクションもあって頼もしかった。キッチンタイマーでカウントってのも茶目っ気ある。
団地アクション!!!素晴らしい画面設計で前作より格段に見やすかった。かつ岡田くんが帽子を脱いだりして素顔を見せてくれるとお話の必然性と吹き替え無しの説得力が増すのでなおよし。白いパーカーの人マジで本職なんじゃないかってくらい岡田准一に組み付いてて怖くてよかった。調べたら岡田准一の師匠の人らしい。えぐかった。
ラストのシークエンスや逆バンジー首吊りなどショベルカーの使い方が上手い映画だった。パンクブーブー黒瀬もほどよく胡散臭かった。貝沼くんがまだミサキちゃんに執心してるってのとかなぜターゲットにされたのかとかちょっと分からない所もあるが、概ね面白い映画だった。
「今度はちゃんと倒れる前に支えたぞ」の一言に脳ギュン。久々に映画のセリフで痺れましたね。
岡田くんのファイトコレオグラフ、花を踏まない、おじいさんに布団をかけるなどさり気ない優しさの部分も手をつけたのかわからないけど微笑ましくてよかった。これは『燃えよ剣』にも期待できる。猫舌演技もハフハフがかわいくて好きだった。
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