mkm

真夏の夜のジャズ 4Kのmkmのレビュー・感想・評価

真夏の夜のジャズ 4K(1959年製作の映画)
4.0
ジャズプレイヤーはエンターテイナーだ。と改めて気付かされる。アニタ・オデイはエレガントな佇まいなのに歌い始めるとお茶目で可愛い。ルイ・アームストロングはスタンダップコメデアンかと思うくらいよく喋るし、って一個ずつ挙げてたらきりがないんだけど、会場の沸かせ方がみんな上手い。

全体的にお洒落感ダダ漏れ映像なので、ありがちなオシャレ系フランス映画の名前を出すよりは、この作品を挙げた方がワンランク上のモテが狙えるんじゃないか?

残念ながら、この映画にはマイルスもデイヴ・ブルーベック・カルテットも登場しない。マイルスのバンドにはジョン・コルトレーンやビル・エヴァンスもいたのに。でも、綺麗な映像とモノラルベースのサウンド、それだけでも十分なのさ〜。

ちなみに1958年といえば公民権運動真っ只中の時代だけど、ニューポートには幸せな世界が広がってましたとさ。

おうちでまったりお酒飲みながらゆるりと楽しみたい作品です。


以下は日記。
---
この度、新文芸坐さんで5.1ch上映があったので観てきた。自宅に十分な視聴環境が整っていない身としては本当にありがたい。

上映後のトークショーで4K版のサウンドマスタリングを手掛けたオノセイゲン氏によると、DVD版では疑似ステレオを使用していたのに対して、4K版ではオリジナルのモノラル音源をベースに調整なさったと。
あぁ、その思想は流石だ。本編上映後に改めて聴き比べさせてくれたが、やっぱりモノラルサウンドならではの重厚感、スモーキーな感じ、すごく良い…そして5.1chはさらにそれをベースにシャープさが加わって、でも決して薄くはない。これもまた違った印象で良い。

円盤買うなら4K版一択です。上映後にBlu-ray販売あったので買ってしまいました。
mkm

mkm