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フリーダ・カーロに魅せられて

フリーダ・カーロに魅せられての作品紹介

フリーダ・カーロに魅せられてのあらすじ

フェミニスト、革命家、そして自由な恋愛のアイコンでもあるフリーダ・カーロ。しかし、アーティストとしての彼女を、私たちはどれだけ「本当に」知っているだろうか?悲劇に見舞われる一方で、楽観主義者でもあったフリーダの激動の人生が、彼女の絵画作品には収められているが、本作ではさらに、彼女の画家としての才能を掘り起こし、彼女の日記や書簡を紐解き、魅惑的で壊れやすくも、激しく燃えたフリーダの魂を解き明かしていく。

フリーダ・カーロに魅せられての監督

原題
Frida Kahlo
製作年
2020年
製作国
イギリス
上映時間
90分
ジャンル
ドキュメンタリー

『フリーダ・カーロに魅せられて』に投稿された感想・評価

ワンコ

ワンコの感想・評価

4.0
【Viva la Vidaと、ひげと】

レビュータイトルは、フリーダ最後の作品として、映画のエンディングでも映されるスイカの絵の断面に書かれた言葉で、作品のタイトルともなっている。

「人生万歳」

実は、この映画の公開前の1月25日のEテレ「グレーテルのかまど」でフリーダが好きで、皆にふるまったとされる「カピロターダ」というお菓子を取り上げていたのだが、そこでも、この絵が紹介されていた。

生死をさ迷うような交通事故の後遺症、恋愛、ディエゴ・リヴェラとの出会い、結婚、度重なる流産、浮気、離婚、痛みによる度重なる手術、ディエゴ・リヴェラとの再婚….

波乱万丈の人生だが、僕が衝撃だったのは、フリーダが、周囲の関心や同情を引くために病気を装ったり、自傷行為をするミュンヒハウゼン症候群だったのだろうという話だった。

家から出ることが少なくなり、ディエゴ・リヴェラとも距離があったのだと考えると、切ない気持ちになる。

僕が、フリーダの作品を生で観たのは一度だけ、20年近く前のフリーダとメキシコの画家というタイトルのBunkamuraの展覧会だった。

一応、フリーダの作品がメインだが、他の画家の作品も沢山あった。

僕が、その時感じたのは、タッチは異なるものの、アンリ・ルソーと少し似た雰囲気があるなということだった。

アンリ・ルソーも独学で絵画を学び、人物も、動物も、植物も、丁寧に描く独特の世界観の作品を残していて、素朴派と呼ばれることもあるが、シュルレアリスムに通じる作風と言われることも多い。

フリーダの自画像のなかにも、動物や植物が多く描かれ、その世界観をして、シュルレアリスムとされることがあるが、自らは、自分はシュルレアリストではないとしている。

自ら見たもの、感じたものを作品に落とし込んでいるというのが、その理由だと思うが、政治的には自らの強い意志で共産主義を選択したことからも、夢や薬物、精神疾患による幻覚からインスパイアされているわけではないという信念があったのだと思う。

だが、フリーダの作品は、僕にはシュール…に見える。

「ヘンリフォード病院」で見たもの経験したもの描いたこと、

カトリックに絶望していたわけではないものの、メキシコの原始宗教だけではなく、ヒンズー教や仏教の思想背景にある神々も描いた「宇宙の抱擁」、

「希望の樹、しっかりと立て」のフリーダの2つの感情、

「二人のフリーダ」では、離婚後の感情的な2つの苦痛が感じられる。

「折れた背骨」では、観る者も思わず大きな肉体的苦痛を想像してしまう。

他にも多くの作品が紹介される。

ただ、ルーブル美術館が購入した「フレーム」は肖像画の周りがメキシコ風の鮮やかな色で装飾され、この時はきっと、苦痛よりも幸福感が上回っていたのではないかと思わせてくれる。

フリーダが来客にふるまったとされる「カピロターダ」というお菓子を考えると、フリーダは本当にミュンヒハウゼン症候群だったのだろうかと考えてしまう。

フリーダは、孤独を恐れ、アイデンティティとは何かを問い続け、それはフリーダにとっては明らかに現実で、シュールなんて言われたくなかったのだ。

だから、自らの最後を悟り、残した作品のタイトルが「Viva la Vida(人生万歳)」だったのだ。

情熱の画家だ。

因みに、ポートレートに描かれた「ひげ」、気になる人、きっといるよね😁

初めて描いたポートレートにはなかったし。

ひげまで、きっちり描いたのは、飾らない、ありのままの自分だと、シュールじゃないということなんだろう。
個人的に映画館へ行きにくい状況になってきてるけど、フリーダ・カーロの絵はずっと気になってたからこれは見逃せなくて。フリーダ・カーロの作品と生涯をについてのドキュメンタリー。生涯は伝記映画で観たことあるけど、絵は実物はもちろん、印刷されたものとかでもほとんど観たことなかった。

フリーダ・カーロの絵を理解するためには、彼女の生涯を知らなくては理解できない。彼女の絵は彼女の個人的な痛みや悲しみや愛の表現だから。だから、その絵が描かれた文脈が分からなければ一見シュールレアリズムみたいだけど、知るとこれは彼女にとってのレアリズムだと分かる。

邦題のように彼女の絵や人柄に魅せられずにはいられない魅力にあふれているけど、好きとも言いきれなくて。それは彼女の絵から表現される「痛み(精神的にも肉体的にも)」って彼女個人のものなのに、同じ女性だからっていうのも大きいと思うけれど普遍性があるもので、共感せずにいられなくて自分に刺さってきて、好きって言いきると苦しくなっちゃうから。なんだかフリーダの絵にそんなものを感じたかな。

その美貌とファッションでアイコニックな存在でもあるけれど、その背景を知れてより一人の女性、表現者として理解できたような。アイコニックである意味神格化されてる部分もあったりして、イメージが独り歩きして余計に理解されにくい部分もあるのかな、というか、そのせいで私自身は当初とっつきにくさを感じてた、今は全くですが。

もっとあの絵について解説欲しい、みたいなのもありました(晩年の果物の絵めっちゃ解説聞きたかったけどなかったよね?)が、初めていろんな作品をじっくり、それも大きなスクリーンで観ることができて良かったな、なかなかない機会なので。
せりな

せりなの感想・評価

3.0
アート・オン・スクリーンの同時公開3本の中でフリーダ・カーロがいちばん良かった。彼女の半生を追いながらそれぞれの時代の代表作を紹介して行く内容。
交通事故をきっかけに彼女の運命が大きく変わってしまうことがきっかけで、絵の世界に入ってきた人なので作品そのものに彼女の主張が強く反映していて、作品にどんどん引き込まれて行く。
日本で展覧会とかやってないのかなと調べてたら、20年近く前に公開された伝記映画にあわせて巡回展をやっていたみたい。
また、日本で回顧展とかやって欲しい。
展覧会とかあれば、もう少し掘り下げたこともわかるだろうし、フリーダ・カーロのことをもっと知りたくなった。

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