愉快では無いけど、よく出来た面白いお話だった。
導かれているようでいて、全て自分の意思で選択し、運命でも神の意思でもなくそこにいる。
何故か先日鑑賞したばかりの「君の膵臓を食べたい」がよぎってしまった。
※テイストは全然違います
よそ者がずるずると祭りに引きずりこまれていくシチュエーションはまさに「ミッドサマー」
ヘンテコな歌と、快楽が全てみたいな独特の教育、信仰により島民の幸福度は高そう。
大きく違うのは「ミッドサマー」は流されて断れない優柔不断さが仇になったのに対し、「ウィッカーマン」は、あなたが言う事を聞かずにズカズカ入ってきたんですよね?ってとこ。
まぁ空気読んでも読まなくても結末は同じなんですけどね。
糸で繋がれたゴキブリはぐるぐる釘を何周もして、いずれは身動きか取れなくなると笑う少女に、可哀想だと思わないのかと説く警部。
(あなたのことよ)とばかり皮肉な笑みを浮かべるだけ。
キリスト教によってもたらされた私たちがよく知る“常識”とはかけ離れているけれど、彼らにとってはそれが常識で正論、ただそれだけなわけ。
お互いの“正論”が交わる事はなく、抗っても気がついた時にはもう遅い。
そして奇跡はそうそう起こらないというストーリー。
クライマックスは、5月に放送されたクレイジージャーニーの中で紹介していた“バーニングマン”そのものだった。
今年はバーチャルでの開催らしいが、あの謎に包まれた奇祭の中でも、もしかして!?笑