mh

フィリピン陥落 -バターン半島1942-のmhのレビュー・感想・評価

-
二ヶ月前「フィリピン陥落 -バターン半島1942-」を見たんだけど、フィルマークスに該当する作品がなかった。未登録作品をリクエストしてたら、いつの間にかこちらが追加されていた。DVDの発売元と仲でも悪いのかな?
上記タイトルの原題がこちら。直訳は「勇気ある女性」
女性(従軍看護婦)視点の戦争ものとレア設定。しかも舞台はWW2フィリピン。オスカー常連スーザンサランドンが主演とかなり面白そうだが、実際はそんなでもない。
WW2当時アメリカがプロパガンダに利用したのは主にふたつ、真珠湾攻撃と、この映画で扱ってるバターン死の行進。炎天下80キロ近く歩かせた→死ぬまで歩かせた日本は許せないというロジック。コレヒドール島に籠城していたため、米兵たちはもともと栄養状態が極端に悪かったとのことで、そのあたりも日本のせいにされてしまった。プロパガンダに関してはやはりアメリカはめちゃうまい。
この映画ではその行進をちゃんと再現してる。おかゆみたいな食事でひどい!みたいなシーンがあった。食器がないから手でお椀を作ってた。ひどいはひどいけど、そこまでひどくはないようにも見える。食事は出してるわけだし、食器ないのは自己責任みたいな状況だし。椰子の木が続く道だし、日本兵も一緒に歩いてるしね。もっと悪く描くこともできただろうに、それをしないあたりにリアリティを感じた。
終盤は捕虜収容所ものになるんだけど、これといって目新しいものはなかったように記憶している。理不尽要求のくだりと、栄養状態悪いくだりがあった。それらのハードルをスーザンサランドンたち女性の機転で乗り越えていく。大胆な省略でいきなり米軍がきて解放エンドだったような気がした。
そうか、アメリカで生まれ育ったけど、日本に帰国している間に戦争が始まってしまった日本軍下士官がいたか。
その下士官の操る日本語をはじめ、面白日本がけっこう出てきた記憶があるけど、細部はもう忘れてしまった。
mh

mh