人はもう一人の自分とか、理想の具現化みたいなものを亡くしたときに初めて地に足つけるのかもしれない。
空に住んでいた主人公が最後の最後で地に足つける、それを見守るような作品だった。
ネコ飼いさんやネコ好きさんにはきつい展開があるので、気を付けるか鑑賞を避けた方が良い。
その点は主人公への憤りを覚えた。
けど、「ハル(猫)、ひとりにしてごめんね。ハルは私だったよ」の台詞のとおり、主人公の状態を反映させた演出だと考えると主人公もなかなかきつい人生を送ってきたなぁと少しだけ同情してしまう。
岸井ゆきの演じるアイコのクズっぷりがすごい。
デキ婚を変に持ち上げないだけでなく、思い切りちゃんとカルマを背負わせていることに好感が持てた。
(アイコへの好感は持てない)
主人公が妊娠するという陳腐な展開にならなくて本当に良かった。