A
Anicee Alvina

この女優をご存知の方は
おそらくそう多くはないだろう

とても美しいフレンチ女優さん

そんなにお年じゃないのに
もう亡くなってしまったけど。

自分もこの作品と続編でしか
知らないのだが、とにかく
忘れられない程の美しさ。

初めて観たのは確か
小5位だったと記憶。
コドモにはかな～り
刺激的なシーンもあったが

今はなき水曜ロードショーでやってたのを兄が何故か
NHKヤングミュージックショー
、、、これも今はなき、、、
どんだけ昭和！
R・スチュワートの次に
ビデオ録画してて（何でや！）
すんげ観たー！

15才の少年少女が
それぞれの家庭がイヤで家出。
お互い子供同士のただの友達。

フランスの片田舎で
自活ごっこ的な事を始めて
いつしか同棲といえる関係に
そしてそれは
夫婦へと変わっていく、、、

大人が誰もいない、
たった二人きりの日々はまさにアダムとイヴの始まりのよう。

何がいいって
全編 エルトン・ジョンの曲で
彩られる大自然の田舎の風景と
子供二人が手探りの中、
男と女に変化していくのが
えぐられる程、美しくて。

幼かった自分もこの切なさに
感動し、15才になったら
あんな恋愛が出来るんだと
思い込んでいたバカ笑！

でも、ま～憧れましたよ～
アニセー姉さんに、、、

ラストは
大人のバカ～！って泣いた記憶

DVD買ってしまってたまに
現実逃避したい時に観るけど
あまりに良過ぎる現実逃避に
明日仕事行きたくねぇ～よ～ってなってしまうー
いくつになってもやっぱ好き！

続編も
それなりに良かったのに何故か売ってもないし、貸してもない

すごく観たいのだがー

しかし
昔はゴールデンタイムに
こんな映画いくらでも
観せてくれたのな。

あえて死語で言わせて頂くなら

ビバ！昭和！

お金持ちの家族をもつポールが、両親を亡くしたミシェルと出会い恋に落ち、駆け落ちする。2人の可愛い暮らしの中に子供が生まれ、どこかファンタジーな世界で生きる2人を描く。

世界観はもちろん、2人のセリフもどこか浮いており、現実離れしているのに、美しさの中で2人のリアルがしっかり根付いており、魅せられる。三つ編みにベレー帽のミシェルと父親の車を乗り回すポール。全てが夢のようで、2人にとっては小さな小さなおもちゃ箱のような現実なのだ。

幻想的な光が差す両側に木が並ぶ美しい一本道を遠くから映し、その果てしなく続く道に長い人生を重ねる。2人の物語は、その中のほんの一瞬の夢物語であるが、その一瞬を切り取り儚さを感じさせる幻想的な音楽と、夕日を多用した美しい映像に包まれ、誰しもがその瞬間が永遠に続いてほしいと思わずには居られない。

子供2人が生活を共にし、友達から夫婦へそうして家族へとなっていく。追ってくるポールを探す警察も時折映るが、あくまで夢物語の2人の世界の描写から覚めさせる事はない。時には荒い画質の絵が2人の瞬間を切り取るように、夕日と並んで走る馬の映像が交差し、その愛の絶対性を感じ取る。赤色に囲まれた2人の空間、ふくらんでは消えるシャボン玉のように一瞬と絶対性が対比する映像に表され、2人の世界ではこれが現実で、夢でないことを痛感する。ママゴトの夫婦ごっこは無知な2人だからこそなし得るリアルで、またそのラストもその枠から出ていない。夢が夢で終わる瞬間は映らない。例え遮るものがあろうとも、ずっと続いていく予感を残す。かならず終わりが来ることを私たちは知っているのに、そう思わせない導きが観客に夢を見させるのだ。そうして人を愛することの単純性を改めて実感させられる。愛する人といっしょに居る。それだけで十分に幸せだということを。

あゝ70年代の空気感だなぁ……
頻繁に流れるのはエルトンの曲。
冒頭での、トランクを持って歩く少女も、タバコをふかすサングラスの少年も、まるで大人の行動… なのに、まだまだあどけなさが残って見えた。
この14歳の少女、ミシェル(アニセー・アルヴィナ)も、15才の少年、ポール(ショーン・バリー)も、理由はそれぞれ違うけれど、家に居場所がなかった。そんな２人が出逢い、家出をし、アルルの人里離れたど田舎で暮らし始める。何も持っていない２人。ポールは仕事を探し、ミシェルはポールの身の回りのことや家事をして必要最低限のギリギリの暮らしをしていた。それでも２人は深く愛し合っていたから、他に頼る者もない極貧生活の現実を受け入れ、乗り越えていこうと努力した。そして10代半ばの２人の間に、赤ちゃん(女の子)が生まれた。貧しくても幸せな家族だった。そんな時ついに、ポールの父親によって、捜査の手が…。

ポールは短期の仕事にしか有りつけず、お金も無く、捨てられた三尾の魚を拾って持ち帰り、ミシェルがそれを焼いて、２人で食べたりもした。ミシェルは、ポールに二尾、自分に一尾をよそうと、ポールは自分の一尾の半分をミシェルに与えた。深い愛を感じたひとコマだった。
貧乏だったり不自由だったりすると、ラブラブだった２人だとしても、次第に些細な事で争い事が増えたり罵り合ったりしそうなものだけど、２人には殆どそれが無く、お互いにいつも相手を思いやっていた。この境遇で妊娠したら戸惑うものなのに、２人はそれを心から喜んだ。世間を知らない子供だからだろうと思うところだけど、寧ろ２人は誰よりも大人だったと思う。美しい２人だった。