くまちゃん

ONE PIECE ワンピースのくまちゃんのレビュー・感想・評価

ONE PIECE ワンピース(2000年製作の映画)
4.2
劇場第一作。デジモンとの併映のため上映時間51分と短めなのが気軽に見れる。
劇場版で唯一オープニングとエンディングがあり、当時のTVアニメ版に即した曲がかかるのも胸が熱くなる。
シロップ村編とバラティエ編の中間に当たり単純明快なプロットになっている。
空腹による絶望はコックであるサンジ加入前には多かったため、おでんのただ食いきっかけでゲストキャラクターと出会う流れは自然に見える。
敵のボスエルドラドは、マッチョイズムを感じさせる見た目と、ユーモラスな内面のギャップにより残虐性が際立ってみえる。
エルドラドの部下ゴラスは、剣に対する誇りと賃金のために振るう実情との間で葛藤する。その迷いをゾロが見抜き勝敗を喫する。後にアーロンパークのVSはっちゃん戦で刀一本の重みは違うと一喝する場面と重なる。
踏みにじられたおでんをルフィが食す場面は、砂まみれのおにぎりを食べたゾロとリンクする。
黄金の大海賊ウーナンの真実とそこに残された友情のジョリー・ロジャー、トビオの岩蔵に対する反発と成長。
特にトビオがウーナンに憧れ、残酷な現実に直面してなお海賊を目指すというのはルフィに置き換えることもでき、
ルフィとシャンクスの物語のリブートとも見ることができる。
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