ジェイコブ

ザ・フラッシュのジェイコブのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

ブルース・ウェインの協力により、念願だった科学捜査官として働くバリー・アレン(フラッシュ)。母の殺害容疑で捕まる父の無実を晴らすため奮闘するバリーに待っていたのは、思うように集まらない証拠に対する苛立ちと、上司の尻拭いの毎日だった。そんなある日、バリーは思いがけず高速で走る彼の能力を使えば、過去に戻れると発見する。バリーは想いを寄せていた高校の同級生アイリスと再会し、彼女の言葉をヒントに過去に戻って母の殺害を止める事を思いつく。計画は成功し、夢にまで見た母や父との再会に喜ぶバリーだったが、そこには自分とは全く違う「バリー」の姿があった……。
DCスタジオ最新作。ジャスティス・リーグの一員で高速移動を得意とするフラッシュが主人公。今トレンドのマルチバースをテーマに、「過去を変える事はできないが、今を良くすることはできる」事をメッセージとして伝えている。タイムループ物の作品で言えば、ドラえもんシリーズや、涼宮ハルヒの消失、バタフライ・エフェクトなど数多く挙げられるが、本作はその名だたる名作に並ぶ。母親の死を防ごうと過去に戻るが、そのせいで世界が滅びかねない事を知った彼は、自らの手でタイムループを終わらせ元の世界に変える。彼の「切ないタイムループ」の結果、マン・オブ・スティールの敵役だったゾッド将軍やマイケル・キートン演じる初代バットマンなど、懐かしのキャラクターが続々と登場し、DCファンには堪らない作品となっている。また、Z世代のフラッシュとおじさんフラッシュのやり取りは、便利な道具を手にしてはしゃぐのび太と彼を諫めるドラえもんの関係を彷彿とさせ、微笑ましいものかあった笑。
本作で特筆すべきは、サッシャ・カジェ演じる新生スーパーガールがハマり役だったこと。まだ能力を使いこなせない段階の彼女が、スーパーマンと死闘を繰り広げたゾッド将軍に勝てるはずもなく、何度やっても負けるのは当然の結果と言えるだろう。だからこそ、彼女には次回以降の作品で思う暴れる姿を見てみたいと思った(ドラマ版スーパーガールと違い随分気性が荒そうなので、ワイルドな戦い方にも期待したい笑)
ただ、ガル・ガドットのワンダーウーマンに、ベンアフのバットマンが見納めかと思うと泣けてくる。今後のDC作品への繋がりなど、気になるところだが、是非とも続編が見たい。