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ザ・フラッシュのumisodachiのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます



DCヒーローの1人、超高速で動ける能力を持つフラッシュを主人公とした作品。

フラッシュとして活動しながら暮らしているバリー・アレンは、幼いころに殺された母親と、その罪を着せられてずっと裁判にかけられている父親を救いたいと思いながら生きていた。ある時、フラッシュは自分が過去に戻れることに気づき、両親を救おうと決心する。バットマンの制止も聞かずに過去に向かったバリーだったが……。

おもしろかったー!好き!!

エズラ・ミラーが可愛いし上手い!!過去で出会ったもう1人のバリーとの演じ分けも見事で、自分同士の掛け合いも自然。彼の芝居だけでも思い切り楽しめる。早く元気になってね!

アメコミに特に詳しいわけでもなく、全作観てきているわけでもないので、以前から素朴に「フラッシュみたいに速く動けちゃうと時間軸はどうなっちゃうんだろ?」という疑問があったので、そこを物語の起点にしていることにまずワクワク。やっぱり過去にいけちゃうよね。

数多いカメオ出演にも嬉しくはなるものの、そこまでファンサだけに徹しているという感じでもなくほどよい塩梅。アクションシーンやCGはちょいダサでややモッタリしているのだが、それがむしろ好きだった。なんていうのかな。なんかちょっと懐かしい感じというか。子どもの想像という範疇のなかで繰り広げられている物語な気がして好印象。冒頭のベイビーシャワーのシーンなんて、最高に好き。

マイケル・キートンが出てくるからというのもあって、全体的にティム・バートン色を感じたのは私だけだろうか?エズラ・ミラー演じるバリー(両親を失っている方)のキャラクターもそうだし、家などの美術の感じもそうだし、モブキャラたちの雰囲気もそうだし。セリフのトーンや家族の話に帰結するストーリー展開も、最近のアメコミ映画よりもグッと「人見知りファンタジー」テイストといいますか。ちょいダサなのでやや内向的なテンションなのに、明るく笑えるというのが心地よかった。

過去に辛いことがなくて、両親から思いっきり愛情を受けていれば陽キャになる、みたいなのはちょっとどうなの?とは思ったものの(考えすぎかしら)、DCキャラクターたちは過去の傷に向き合って生きているわけだからその点が強調された物語設定には説得力があったと思う。だからこそ、最終的な展開はかなり辛いものがあったけど。諦念みたいなものを感じるのも、全体のトーンとしてはいいのかな。力技で運命に抗ってやる!!というのとは少し違うよね。









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