名無しくん

ザ・フラッシュの名無しくんのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

まあまあ面白いんだけどちょっと乗り切れない。

根本的なストーリーは良いが、カメオやジョークが所々流れをかなり悪くしてる。
特に後半部分はここがかなり気になった。

本作のフラッシュのスーツは個人的にちょっとダサい。
電流が流れ彼が走っているシーンでは別に気にならないがそれ以外のシーンはずっと「スーツだせえ...」と気になった。個人的にヒーロー映画においてスーツは大事な部分なので少し残念だった。

キートンバッツやスーパーガールの登場は嬉しかったが、結局出すだけ出しといて消化不良だった。
この映画のマルチバースの設定はかなりやりたい放題できるものになっていて、エンタメに振り切った面白さもあるが、そこに頼りすぎて雑になっている部分も多いように感じた。

でも2人のパフォーマンス自体はかなり良かった。
小学生の頃から好きなキートンバッツは今見てもカッコよかったしサッシャ・カジェをスーパーガールに選んだのもかなり優秀だと思う。また彼女のスーパーガールを見たい。

その2人を含めてキャストは全体的に良かったと思う。やっぱりエズラ・ミラーのバリー/フラッシュはかなり好き。

エズラのバリーは好きだが、正直本作ではバリーのキャラが少しイマイチ。
バリーのよく軽口を叩くコミカルな部分は本作ではもう1人のバリーと差別化するためか結構控えめだった。

中途半端にザック・スナイダー作品の設定を踏襲してるのも気に入らなかった。
作風はスナイダー作品とは全く違う。同じユニバースだとは思えない作風になっているしリスペクトもあまり感じられないが、MoSやZSJLの設定を受け継いでる。
個人的にはもう少しどちらかに振り切ってほしかった。できればもっとDCEUを大事にしてほしかった。

でも終盤の母親とのシーンはかなり感動した。
おそらくこの映画で最も好きな部分である。

序盤のジャスティス・リーグのシーンも良かったと思う。
会話シーンのジョークは少し残念な面もあったが大きすぎない規模感で彼らの活躍を見せるシーンはこの映画のオープニングにぴったりだった。

全体的にコミカルだが、好きなジョークもいくつかあった。キートンバッツから貰ったカウルの耳をザクザクするシーンはかなり好き。

でも最後は少し受け入れられなかった。
「運命を変えてはいけない」というメッセージは好きだが結局バリーがそのメッセージを破る行動をしてしまう。母親を助けようとしたせいで散々苦労してきたのに何も学んでないじゃん…と思ってしまった。

そしてその後ジョージ・クルーニーが登場して結局元のユニバースには帰れていなかったというオチ。
もうこのシリーズもエズラバリーも終わりなんだから最後くらい素直に気持ちよく締めてくれよ…と思った。

批判が多くなってしまったが、嫌いではないしまあまあ面白い映画だと思う。
でも正直少し残念だし、もったいないと思わざるを得なかった。

元々はバリーとアイリスの関係をもっと描く予定だったと聞いたが、個人的にはそれが見たかった。
名無しくん

名無しくん