このレビューはネタバレを含みます
私のツボに完全に入りました。
泣きました。またしても、なんと素晴らしい映画を作ってくれたんだろう、是枝監督!!
終幕となり、スタッフロールになった瞬間、私の涙腺が決壊してしまいました。
涙がちょちょ切れました。
いや、もう観覧車のシーンでやばかったのですが。
基本的に本作で描かれるのは、万引き家族と同じようなテーマ、そしてこれまで監督が各作品で紡いできた内容と重なります。
即ち、疑似家族を通した家族愛、
とでもいうべきか。
幸せってなんなのか、
家族ってなんなのか、
血の繋がりってなんなのか、
僕には分かりません。
分かりませんが、
この映画を見ると、それらが少しずつ、
まるで美しい結晶のように、
随所に散りばめられているかのように
感じます。
繊細で美しい描写が多いので、集中力がとれる映画館で是非鑑賞してください。
脚本や展開に色々粗がある等、
という意見もありますが、
私は案外今作のこの終わり方に満足しています。
好みが分かれるかとも思いますが、、
シンプルで美しいメッセージに物語が帰結するとも言えます。
豪華俳優陣ですが、昔好きだったペ・ドゥナが久しぶりに観れて満足でした。イ・ジウンの演技にも脱帽。ソン・ガンホは相変わらずの演技のうまさ。
劇中音楽も自分好みであり、だからこそ最後のスタッフロールまでもとても味わい深いものになりました。改めて、映画とは総合芸術なのだと感じました。
洗車のシーンが忘れられません。
観覧車のシーンが忘れられません。
この映画のことを忘れられません。
そして、
あなたを肯定する存在がいることを、
赦しをくれる存在がいることを、
忘れてはいけません。