結構良かった。
大好きな是枝作品だが、前回フランス資本で作られた『真実』が個人的に全く嵌まらなかったので、今回も韓国映画としての是枝作品という事で嵌まらないかもな…と思いながら観たが期待を超えていい作品だった。
====以下ネタバレあり=====
生まれてきた瞬間に邪魔者扱いされる子供がいる。そんな望まれずに生まれてくる子供の行き先がいわゆる赤ちゃんポスト。親の顔を知る事もなく、見た事もない親の都合を噛みしめながら大人にならなければならない子供たち。
子供を捨てる母親、その子供を売り飛ばそうとするブローカー、捨てられながらも大人になった男、大人になろうとしている子供、それぞれが渾然となって、まるでひとつの家族のように旅している姿が面白く思えた。
映画後半、電気を消した暗い部屋で「生まれてきてくれてありがとう」とひとりひとりに声を掛けていくシーンは、望まれずに生きてきた人間が初めて生まれてきてくれた事を感謝されるというめちゃくちゃいいシーンで感動的。
個人的には女刑事が赤ちゃんの買い手を準備するあたりにとても違和感があり、そんな展開にするならこの映画にはついていけないなぁとも思ったがギリギリまとめた感も感じている。是枝監督には日本を舞台に作品を撮って欲しい。
映画とは関係ないがスマホテロのご報告。上映中にスマホを開く女性が…（１回）エンドロールでも…（3回）スマホテロ行為で映画の余韻が台無し…スマホの光はめちゃくちゃ目立つからね。
