万引き家族では血のつながりでない家族の形そのもの、今回はその過程をみせている感じ。
終わりがわかっているからこそ苦しい。是枝監督の作品は幸せな時間を映している時ほどくるしくなってくる。今作では洗車のシーン。心の底から笑いあってるシーンほどこれからの絶望を感じてヒリヒリする。でもやっぱり絶望の中の希望を描いている映画が好きだなとも思う。
もう少し早く生まれてきてくれてありがとうと言ってくれる人がいたら。
そういった後悔や残酷さの中にすこしの希望を描いているのが是枝監督の優しさだと思った。
少々違和感を感じたのは母親だけに重荷を与えすぎではないか、という点。背後にある父親という存在をもう少し前に出してほしさもあった。でもこれは私が女性で、女性目線で見てるからなのかも。どうしてもソヨンに寄り添って観てしまったので。
