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ベイビー・ブローカーのFのネタバレレビュー・内容・結末

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

クリーニング店を経営しているサンヒョンと養護施設出身のドンスは教会で働きながらも裏稼業として、赤ちゃんの人身売買に手を染めていた。
ある日、教会に設置してある赤ちゃんポストに新たに置かれた赤ちゃんを目にしたドンスはサンヒョンとともに赤ちゃんをひきとって人身売買を行おうとするが…。ほどなくして赤ちゃんポストに預けた母親のソヨンから教会に直接問い合わせがあり、ドンスは母親のソヨンに立ち会うが、預けたはずの赤ちゃんがいないことに訝しがるソヨンに対し、自らが行っている裏稼業をサンヒョンとともに白状し、裏金が入ることを伝えた上で、母親のソヨンにも人身売買に携わるように持ちかけるのであった。
一方で、その傍ら、赤ちゃんポストに預けたところから警察はサンヒョンとドンスの尾行を続けており、人身売買を行う二人と殺人の疑義が問われるソヨンを検挙すべく、養父母探しに奔走する一味を追いかけはじめていた。
ストーリーはひとまずここまで。

赤ちゃんポストという制度は色々な意図があって設けられた制度だとは思うが、その中で自らの意思を持って預けたソヨン、一方で預けられ、養護施設で日々暮らしながら母親を待ち続けたドンス、家族と離婚し子どもと離れ離れになってしまったサンヒョン、そして中盤から一味とともにする養護施設に通っている子どものヘジンそれぞれが赤ちゃんとともに日々を過ごす中で揺れ動く胸中を繊細に描いた素晴らしい映画ではないかと思います。
ラストはどうかな(主に終盤にかけての警察のゆるい対応など)と思うところはあるものの、でもこれはこれで映画として「あってほしい未来」を描きたかったんだろうなと。
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