カズザク17

ベイビー・ブローカーのカズザク17のレビュー・感想・評価

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)
4.0
様々な事情で、子宝に恵まれない夫婦が居る。一方で、様々な事情で、この世に命を授かりながら捨てられる子供が居る。法律違反では有るが、道徳的にも反しているが、お金が動く裏取引であったとしても、命が救われる・安全に暮らせる子供が増えるのであれば…って考えてしまう。
裏取引で赤ちゃんの売買を行うブローカー、赤ちゃんの母親、親に捨てられた過去を持つ少年、赤ちゃんの、良く言えば赤ちゃんの親探し…悪く言えば赤ちゃんの買い主探しの奇妙な旅が始まる。そこに、これも過去に訳ありそうな刑事の追跡が絡み、奇妙な旅が更に奇妙な旅に。一緒に居る時間が長くなる事で、いい感じで相手への労りや思いやりが芽生えるブローカー、母親、少年。少年のお姉さん(母親)と赤ちゃんへの接し方に、優しさを感じる。
監督が、是枝さんである事を途中で知り、映画の雰囲気・作り方・終わり方に妙に納得してしまった。