きっと、ずっと忘れられない作品に出会った。
台湾の学生たちの社会運動は、やがてひまわり運動へ。
あの時、「特別」に見えた2人のその後は。
権威主義に陥らずに「民主的」であり続けることの難しさや、交流があっけなく対立へと転じてしまうやるせなさが、説得力を持って描かれる。
全編を通して、緊張感があって生々しくて、目が離せない。
若者たちの不安定さ、危うさ、一瞬の青い爆発。
形はまったく違うけれど、青春の勢い、奔放さには既視感がある。失速するさまもリアル。
映像のチョイス、音の乗せ方がとても好きだった。何より、構成が素晴らしい。
ドキュメンタリーだからこその困難に直面した監督が、最後に辿り着いた結論は必見。フィクションでは導けなかっただろうメッセージが、重たく心に残る。