Ki64

ラリー スマホの中に棲むモノ/カムプレイのKi64のネタバレレビュー・内容・結末

3.1

このレビューはネタバレを含みます

キッズ向けホラー。
流血表現一切なしなのはスゴい。

何より注目したいのは主人公の少年オリヴァー。
自閉症について詳しくは分からないが、如何なる恐怖に見舞われても言葉を発することができないというのがどんなに苦しく辛いことか。
ホラー演出よりも、オリヴァーの苦しさがこちらにも伝わってくる描写が強く印象に残る。

学校での様子も辛いものであったが、誤解が解け再び友達と仲良くなるシーンはジーンとくる。
というか、この辺の心温まる描写が良い。

ホラー演出面はどうかというと…キッズ向けかな?ってところ。
電気パチパチが主砲。
でも、こういうのも嫌いじゃないんだよな。『学校の怪談』とか好きだったし、趣があるというか、コレはコレで感。

スマホやタブレットのカメラを通してしか見えないというのは
『ライト/オフ』っぽさもあり、少年が主人公で育児ノイローゼが絡むという点でも『ババドック』に雰囲気が似てる。
スマホを通してこちらを見ている演出は良かったな。
ホラゲーでもそれっぽいのあったかな。『零』って、通常時は霊見えてなかったっけ?
エネミーゼロ…うっ、頭が…!

あと、序盤に出てくる様々なアイテムを後に絡めてきたりするのも良かった。
ガードが完全に緩んでいたからクライマックスの母はちょっとビビった。

というか、ラストが切ない…
てっきりオリヴァーが話の続きを創作してハッピーエンドに向かうもんだと予想してたから、なかなか意外ではあった。
ここでやっと初めてオリヴァーが母に笑顔を向けるんだよなぁ…

全体通してやや雑ではあるかなぁ。
特に親父の運転とか、追ってきてるラリーどうこうより運転そのものが怖かったよ。前見て!
原っぱにきて『ここなら安心ね!』いやいや根本が解決してないよww

あとは何よりラリーの造形が…
はっきり見えちゃうと、やっぱ色々半減しちゃうなぁ
Ki64

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