地球外生命体

ヒトラーに盗られたうさぎの地球外生命体のレビュー・感想・評価

ヒトラーに盗られたうさぎ(2019年製作の映画)
3.2
世界的な絵本作家であるジュディス・カーが少女時代の体験を基につづった自伝的小説『ヒトラーにぬすまれたももいろうさぎ』を『名もなきアフリカの地で』で第75回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したカロリーヌ・リンク監督が映画化。

主役である9歳のアンナ役には1000人ものスカウトから見出された新人のリーヴァ・クリマロフスキが演じる。

2019年5月22日、映画の完成前に原作者ジュディス・カーが亡くなった。享年95歳。

1933年2月。ベルリンで両親や兄と暮らす9歳のアンナは、ある朝突然、「家族でスイスに逃げる」と母から告げられる。新聞やラジオでヒトラーへの痛烈な批判を展開していた演劇批評家でユダヤ人でもある父は、次の選挙でのヒトラーの勝利が現実味を帯びてきたことに身の危険を感じ、密かに亡命の準備を進めていたのだ。持ち物は1つだけと言われたアンナは大好きなピンクのうさぎのぬいぐるみに別れを告げ、過酷な逃亡生活へと踏み出していく。

『ヒトラーにぬすまれたももいろうさぎ』(評論社刊・現在は絶版)、『Warten bis der Frieden kommt』(1975) 、そして『Eine Art Familientreffen』(1979)の三部作となる。『ヒトラーにぬすまれたももいろうさぎ』は今日では児童文学の代表的な古典としてのみならず、移民文学としても有名な作品となっている。ドイツだけでもこれまでに130万部以上が販売され1974年にドイツの青年文学賞を受賞。現在ドイツの学校教材としても用いられている。

★2020年バイエルン映画賞
青少年映画賞
★2020年ドイツ映画賞
児童・青少年映画賞
★2020年ストーニー・ブルック映画祭
観客賞
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