爆裂BOX

破壊神の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

破壊神(2007年製作の映画)
2.9
麻薬王フランコの犯罪組織に村を守っていた神父と村人数名が殺される。家族を殺された青年ミゲルは神父から伝説の翼竜を操るペンダントを貰い、復讐を誓う…というストーリー。
ロサンゼルスを舞台にマヤ文明の創造神ケツァルコアトルが残した翼竜エル・カカーニョが麻薬組織の人間を襲うモンスター・アクションです。クレジットはないですけど、原題が似てたり、都市で人を襲う翼竜、マヤ文明のケツァルコアトル等ラリー・コーエンの「空の大怪獣Q」を彷彿させる要素が多いですけど、非公式なリメイクなのかな?
家族と世話になっていた神父を殺された青年ミゲルが神父から貰ったペンダントの力を使って翼竜を操り復讐していきますが、ミゲルは主人公ではなく麻薬王フランコを追うはみ出し者の荒くれ刑事グリフィンが主人公ですね。グリフィンの相棒の女刑事が一応ヒロインですが、結構なオバサン…恋愛関係にはならず、相棒で友人のままなのは良かったですね。それでちょっとバディっぽい要素があるのも良い。ミゲルが復讐を進めていくうちに自分にペンダントの使い方教えた神父脅したり裏切ったりドンドン身勝手になっていくのも面白かった。
翼竜エル・カカーニョはジャケットの強な巨大な物ではなく、数十mくらいの大きさですが、正しく翼の生えた蛇という感じのデザインですね。CGで表現されてますが、かなりチープで、背景とも浮きまくってますね。銃でバンバン撃たれても弾着描写がないからイマイチ戦闘にも迫力欠けますし、相手を丸呑みしたり頭喰いちぎったりしますが、恥ずかしがり屋なのか肝心なシーンは翼で隠して見えないのも残念。ジャケットの様な旅客機ではないけど、セスナにしがみついて墜落させるシーンはあります。襲う相手が麻薬組織のギャングばかりなのでダークヒーロー的な立ち位置になっているのも面白いですね。満員のスタジアムに人落としたりしてる割にはギャングの康応中に襲い掛かった時に見たホームレスやセスナのパイロットくらいしか目撃者がいないのはツッコミ所ですね。
ツッコミ所はあれど、はみ出し刑事が様々な手がかりや情報を得る中で初めは信じていなかった存在に徐々に迫っていくストーリーは悪くなかったと思います。
ラストはちょっと笑っちゃいました。それで良いのか!?という感じはあるけど、ダークヒーロー誕生の瞬間って感じで割と好きかも。しかしミゲルは神父の元で修業積んで操れるようになったみたいなのに修行特にしてない感じなのに操れるのはなんでだろう?
モンスター物としてはそこそこ見れるんじゃないかと思います。