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僕の名はパリエルム・ペルマールのkazu1961のレビュー・感想・評価

4.4
▪️JPTitle :「僕の名はパリエルム・ペルマール」
ORTitle:「Pariyerum Perumal」
▪️First Release Year : 2018
▪️JP Release Date : 2020/09/25
▪️Production Country : インド
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-229
🕰Running Time : 153分
▪️Director : マーリ・セルヴァラージ
▪️Writer : マーリ・セルヴァラージ
▪️MusicD : サントーシュ・ナーラーヤナン
▪️Cast : カディル、アーナンディ、ヨーギ・バーブ
▪️Review
🖋“僕は誰? 僕は何者なんだ?”。。。この主人公パリエルム・ペルマールの慟哭に心が抉られました。。。インド映画と言えば華麗な踊りと唄、そしてハッピーエンド。そんなボリウッド作品の価値観をを一気にひっくり返す、そんな作品でした。(※痛いけど見応えのある作品です。)

🖋そう、本作はインドの闇、インド社会に根強く残るカースト差別の現実を世に問う魂の作品です。そしてその社会的なテーマに悲恋を絡めて鑑賞するものの心に訴えかけてきます。監督のマーリ・セルヴァラージ自身がダリトの出身。そんなリアリティを持って抑圧される者の魂の叫びを、洗練された映像と音楽と、そして印象的な“青”のイメージで描いています。その“青”、クライマックス近くと鉄道に主人公が横たわるシーンで“青”の愛犬カルッピが走ってきた時には鳥肌と涙が。。。
変わることのない現実に少しだけ光明がさしたエンディングも個人的には引き込まれました。。。
観終わった後の余韻と疲れが凄い作品です。

🖋主人公マーリ・セルヴァラージとヒロインのジョーをそれぞれ27歳の美男美女、カディルとアーナンディが演じています。アーナンディの無垢のキュートが、この社会の闇と対比されているのが印象深かったです。

🖋不可触民(ふかしょくみん)とは、カースト制度(ヴァルナ・ジャーティ制)の外側にあって、インドのヒンドゥー教社会における被差別民で、総数は約2億人と推計されています。(参考:Wikipedia)

🖋物語は。。。
弁護士になるという希望を胸に法科大学に進学したパリエルム・ペルマールは、同じクラスの女子学生ジョーと仲良くなります。しかし彼がダリト(不可触民)の出身であるために、二人の交際に反対するジョーの親族たちからの激しい差別に直面し、自らの存在について苦悩します。。。

▪️Overview (映画. comより)
「インディアンムービーウィーク2020」(20年9月11日~10月9日、キネカ大森/20年9月25日~、新宿ピカデリー)上映作品。
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