パピワン

アイの歌声を聴かせてのパピワンのレビュー・感想・評価

アイの歌声を聴かせて(2021年製作の映画)
3.7
「今日も♪元気にっ♪頑張るぞっ♪オッー♪」
「時間は解決なんかしてくんない、傷口が固まっちゃうだけ」

可愛いのベクトルが違う「ベイマックス」が主人公の映画!(可愛い女の子ロボット?アンドロイド?)
昨今話題のAIにトヨタシティをプラスしたような近未来が舞台の映画。
ゆくゆくは人間の仕事はAIに取られ、ゲーム「デトロイト」のような世界になるのも現実味を帯びてくる…
おぉ…こわいこわい…
そんな事を予期させてくるような内容をチラリチラリとぶっ込んでくる映画!

作画、キャラデザ、風景が美しく、内容も歌とミュージカルを良い感じに融合させて、テンポが良い!AIと少年少女の青春映画よ!
わしゃあ、こういうの大好きよ!
108分映画。
レンタルしてきた映画の1つ!

あらすじ!
AI技術を開発する大企業「星間エレクトロニクス」HOSIMA(ほしま)で働く天野美津子、美津子は開発中の最新AIを搭載したロボットの試験運用をしようとする。
しかし、その試験運用とは、無許可で女の子AIロボットを学校に転入させ、少年少女達との共同生活をさせるというもの。
(まーーーーあ、当然ながら後々問題になるのは火を見るより明らかな試験運用よなぁ…)

美津子の娘のサトミは学校ではなぜか「告げ口姫」と呼ばれたりと、少し浮いた存在で友達がいない様子。
そんな中、突然の転校生!
それはオカーちゃんが開発したAIロボットのシオン!
試験運用自体は機密だが、美津子の家族であるサトミはシオンの正体を知っているため大慌て!
そんな中、シオンはシオンでAI独自の奇行っぷりを発揮!
対応にあたふたするサトミ。

その流れで、シオンの正体を知ってしまう、トウマ、アヤ、ゴッちゃん、サンダーの4人!
シオンの破天荒な行動により、サトミ、シオン含め6人それぞれの悩みが浮き彫りになり、それもまたみんなで解決していく流れに…

そうこうしていく中で、友情を育んでいく!
んがぁっ!!当然ながらぁっ!!無断運用のAIロボットが問題にならないはずはなくっ!!
はたして!
友情を育んだ少年少女と美少女AIはどうなってしまうのかーーーッッッ!!!?

ってお話し😊
ストーリー自体は面白かった!
が!!!登場人物に魅力的な人がいないってのがなかなかヤベー!

オカーちゃんが頑張り屋さんなのはわかるが、AIを無断運用しちゃうクレイジーっぷりだったり、器用貧乏なのがコンプレックスなイケメンのゴッちゃん(ニヒル気取るのが鼻につく…)、今時ガールなアヤ、好きな女の子を追うために、カメラをハックしてストーキングしちゃうオタクなトウマ。
唯一マトモ気味なサンダーも、AIであるシオンに恋をしちゃうという拗らせっぷりを発揮…

と登場人物にクセが強いのが多い。
(物語を作る上ではクセ強のほうが面白いかもだけど)

肝心要、物語の中心のAIロボットのシオン!
こいつの成長過程はいかにもなテンプレAI、って感じだけど面白かった!
例えるなら「僕らのウォーゲーム」の純粋ピュアな女の子型可愛いディアボロモンって感じ。
人が泣いているのを、悲しんでいるのか、喜んで泣いているのかわからないという、テンプレなクレイジーAI反応したり、狂気さと純粋さが同居しているのが面白い。

さらには自己進化、自己増殖(バックアップ)をしたりとデビルガンダム、はたまたウルトロンのような、人類にとっては脅威的なことを平然とやってのけてしまう!
このシオンが人類にとって味方であるのは本当に幸運なこと…
AIによる暴走の可能性、人類への反逆の可能性も十分あり得る可能性も示唆しているのもなかなか怖くて面白い感じ。

シオンの可愛い見た目に騙されがちだが、現時点の人類に、自己進化していくAIは、封印すべき技術の1つに違いない…
そのことは幾多もの映画が証明してきた…
スカイネット、ウルトロン、デジモン、サマーウォーズetc…

結末は、駆け足、ご都合主義な感はあるけれど、全体的に作画がよくテンポが良いから楽しく見れた!
隣に置いておいた妻も、文句言いながらなんやかんや楽しんでいたよ😊

以上!!
明日から下手なAIロボットより、感情を無くしてひたすら仕事ヲスル社畜ロボットパピワンデシタ‼︎🤖ガシャガシャヴィーーーン‼︎
パピワン

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