南

ザ・スイッチの南のレビュー・感想・評価

ザ・スイッチ(2020年製作の映画)
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血しぶきドバドバ青春ドタバタスラッシャーコメディ。

無数にある入れ替わり/なりすまし物語の中でも、

「いじめられっ子の女子高生と凶悪殺人鬼の体が入れ替わる」

という設定がユニークな作品です。

(日本にもほぼ同じ着想の『天国と地獄』ってドラマがありましたね)

『ラストサマー』
『悪魔のいけにえ』
『13日の金曜日』

などのオマージュ小ネタも散りばめた、テンション高くテンポの良い佳作。

友達みんなで一緒にワイワイ観るのにグーです。

コワモテのヴィンス・ヴォーンが2m近い巨躯で女の子走りするなんて誰だってウキウキするよ!

一方で深く考えようと思えば深掘りできるテーマも内包してますが、説教くさくなく終始笑えるのが良いです。

「人生うまくいってない人物の変身願望」

とか、

「人物のアイデンティティは顔および肉体というインターフェイス、そして魂、どちらで担保されるのか」

など安部公房ライクな命題まで。

例えばヴィンス・ヴォーン(の姿をした女子高生)とクラスメイトの男子によるキスシーン。

強烈で笑う絵面ですが、『楽しいムーミン一家』で異形のモンスターに姿が変わってしまったムーミントロールを周囲の者たちが忌避する中、ムーミンママだけが「あなたは私の息子よ」と見抜き抱きしめるシーンに通じるものがありました。

監督と脚本はクリストファー・ランドン。

ブラムハウス作品の脚本や監督をいくつも手がけており、

『パラノーマル・アクティビティ』シリーズなどガチのホラーも書けば、

今作や『ハッピーデスデイ』などティーンエイジャーを主人公にしたホラーコメディも上手い人。

こういう経歴を見ても恐怖〜サスペンス〜笑いは同じ線の上にあるなと再認識する。(トッド・フィリップス監督なども)

エンドタイトルのコラージュアートも良かった〜!

ファンシーで可愛いカラフルな画と、血生臭い画を交互に見せるギャップが楽しい。
南