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恋人はアンバーのaeroのネタバレレビュー・内容・結末

恋人はアンバー(2020年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

2022/12/12 20:00~21:40 鑑賞。

10代男女の恋愛もの、なんてもはや
見ないし、劇場で観るなんて…と思っていたけど、何やらビビッ、ときて観に行く。

ゲイの男の子エディ、とレズビアンの女の子、アンバーが
周囲からの悪目立ちをかわす為に
高校を卒業するまで恋人のフリをする、
と言うストーリー。

多分初のアイルランド映画!
アイルランド、って言われても
大好きなバンド、U2の母国、ってぐらいしかない…。
予告編を見た時の印象は
アメリカングラフィティー、みたいな
青春映画?だったのだけれど…。

お互いが同性愛者、しかも舞台は今のように
LGBTQ,という言葉が出来て、性の多様性
について理解を深めよう、なんて
ムーブメントのまだない1995年。
ましてや、思春期の高校生😅
二人が如何に生きづらかったかは想像を絶する。誰かに相談しようにも同級生は寄って集って2人を冷やかすし、お互いの家庭環境、親子関係もギクシャクしてるし
しかも色んな人がいる都市部ではなく、明らかに閉鎖的な田舎…
そりゃ偽装カップル演じたくなるわな😅

色々あって偽装カップルを演じているうちに
もはや腹を括って自分らしく生きていこうとするアンバー。とは対象的にいつまでも自分の生き方を決められず、自分を偽って生きていこうとするエディ。いつまでも否定的で成長もない。

ギリギリまで自分を誤魔化すエディに
自分の夢や希望を捨ててまで背中を押したアンバーの強さや優しさがとても眩しくそれが余計にエディの闇が際立って凄くモヤモヤしてしまった…。

アンバーだけでなく、最初は色々問題を抱えていた家族が少しづつ2人に理解を示すシーンも良くて気難しそうなアンバーの母が、アンバーの手を握ろうとしたシーンが良かったし、エディを気遣う両親や家を出るエディを送り出すシーンなども印象的だっただけに、
結局最後まで全く成長せず、変わらないエディが凄く残念…。自分自身を受け入れられない事はとても辛い事だとは思うけど…ね。

でも、他者を気にせず、自分らしく生きる事の大切さ、多様な価値観を受け入れる寛容さ、
と様々な気付きを与えてくれたし、
アンバー/ローラ・ペティクルーが凄く素敵で
今後の活躍に期待です。
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