銀幕短評(#451)
「冬のほつれまで」
2020年、日本。 1時間7分。
総合評価 67点。
武士が剣をぬくように、ストローをぬく。彼女にはトコトンの こだわりがあるから。
小説が読者の、音楽が聴衆の 集中と忍耐を要求するように、映画も観る者の集中と忍耐を欲し、私たちはそれを恐る恐る差し出す。するとそれらは作品に込められた集中と忍耐とに呼応しあい昇華する(もしそこにそれがあるとすればですが)。わたしは(学生さんの作った)この映画はよくできていると思います。つまりそれなりの集中と忍耐をするだけの価値がある。そういう映画です。
ときに あの女のひと、ズルしようとしましたね。これだから世の中 油断するとあぶないなあ。