ちろる

冬のほつれまでのちろるのレビュー・感想・評価

冬のほつれまで(2020年製作の映画)
3.4
全体的に伝わりづらいけど・・・

放課後の喫茶店
誰もいない教室
ポツンと置かれた観葉植物

詩的な映像が印象的な、静謐な雰囲気の短編映画でした。


私だけの世界はスケッチブックにある。
私には他に何もいらない。
私の目の中に入る世界は全てスケッチブックの中に収まって、語りかけてくれる植物さえいればいい。

誰にも邪魔されない、それで許される世界で生きていけたらとわたしもたまに思う時がある。
でも、社会はそれを許さなくて愛想笑いも意味のない会話も義務になる。

周りの言葉を聞こえないふりすることは、とても大変で、世界がそれだけでまかり通るわけないし、変わり者としてのレッテルを貼られる。
けれど、こんな風にして自分を保てない、こんな育美のような子にも理解がある社会ができればいいな。
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