ラストのカタルシス!
まだ死んでないんじゃなくて、このままではまだ死ねないんだ!
そもそも自意識高めでないと、創作なんて出来ないと思うのですけど。
卒業を期に「学生」の肩書きが無くなった「何者でもない自分」
同じ意識でいたと思っていた仲間とのギャップまで目の当たりにして、今までの自分はいったい何だったのか?
これまで自分自身の拠り所となっていた 仲間、バイト先、家族、信念、宗教観を見つめ直す…と言うより、やみくもに体当たりを繰り返す!
この痛さがたまらない!
ことごとく期待に裏切られ、ますます広がる自意識と現実のギャップのなかで、どう折り合いをつけて行くのか?
このまま“折り合い”をつける気なのか??
“折り合い”をつけるぐらいなら死んだ方がマシだ!
でも、死ぬにはまだやり切っていない。
クライマックスに交錯する、無音のシーンに興奮しました。
人々の心の拠り所であった聖なるモノの崩壊。そこにあると信じられていたモノは人の手で簡単に壊せるものだったのか?
そもそも、人の手が作ったハリボテだったのか?
でも、確実にそこには人々の思いが集まっていた筈。
ひとつの集大成と、今後の決意表明にも思えるラストが爽快です。