マーくんパパ

恋人よ帰れ!わが胸にのマーくんパパのレビュー・感想・評価

恋人よ帰れ!わが胸に(1966年製作の映画)
4.0
ワイルダー監督がJ.レモンとW.マッソー2人を使った作品がつまらない訳がない。フットボールの試合中に選手に吹っ飛ばされたカメラマン・ヒンクル(レモン)、怪我は大した事なかったが義兄で悪賢い弁護士のウイリー(マッソー)が巨額の賠償金をぶん取ることを思いつき大怪我の振りをヒンクルにさせる。渋るヒンクルにそうすれば男と逃げた妻サンディ(ジュディ・ウェスト)も心配して帰って来ると言いくるめる。怪我をさせた黒人スター選手ブーンブーン(ロン・リッチ)は誠に人が良く度々見舞いに訪れては家政婦替わりのことまでしてくれるからヒンクルはいたたまれない気持ちになる。仮病の為に不自由な生活強いられるレモンと口八丁手八丁で立ち回るマッソーーとの対照的な掛け合い芸の妙、脇役サンディにブーンブーンはじめ保険会社に雇われた朴訥真面目な張込み監視探偵(クリフ・オズモンド)まで絡みの妙が合わさってコレぞ正統派コメディの完成度。原題“フォーチュン・クッキー”。