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グラディエーター エクステンデッド・エディションのmatchypotterのレビュー・感想・評価

4.2
さすがリドリースコットとしか言いようがない。
もともと圧倒的な世界観なのに、今回はさらにエクステンデッドバージョンに挑む。172分。骨太。大満足。

ラッセルクロウもホントにカッコいい。これでアカデミー賞の主演男優賞を獲ってる。素晴らしい迫力と慈悲深さと、人を魅了するキャラクター、マキシマス。

そして、ジャイモンフンスーが荒んで涙も枯れたラッセルクロウに優しく問いかけながら芽生える友情みたいなのがとても心地良い。

ローマ帝国。
過去最大の領地を手に入れたとされる帝国。
その映えある将軍の座に着くラッセルクロウ、マキシマス。

皇帝、シーザーが息子の野心に飲み込まれ、バカ息子が帝国の跡目を強引に継ぐ。
前皇帝に目をかけられていることが気に入らず、バカ息子が理由を取ってつけてマキシマスを引き摺り下ろし、奈落の底へ落とす。

何もかもを失ったマキシマスが、生きることを諦めかけたその時に拾われたのが、、、“奴隷”。

彼は“奴隷”となり、闘技場で殺し合い、民を楽しませる“グラディエーター”に。

かつての帝国の大将軍が最下層の“奴隷”となり、仲間を得て、民の心を掴み、全てを奪った新皇帝にリベンジを果たさんとする歴史スペクタクル巨編の映画。

マキシマスは、部下だろうが、奴隷だろうが、市民だろうが、元老院だろうが、誰も彼もに分け隔てなく平等に向き合う。

それが、得てして厚い人望となり、圧倒的で豪胆なリーダーシップを発揮する。
彼の怒り浸透の執念や雪辱の念の迫力もさることながら、人を魅了し、引き寄せる力。

ジャイモンフンスーとの相棒みたいなコンビネーション。
彼とは闘いだけではなく、闘技場の外でも交わす会話などが毛羽だってクサクサした心に一時の休息、安らぎみたいなものを作り出す。
この普遍的な男同士の友情的な空気感も良い。

兵士としての腕っ節も武器だが、この求心力。
これこそ恐るべき力。
どうな状況でも諦めず、どんな強敵でも立ち向かい、信念貫き通す。

マキシマス、最初から最後の最後までカッコ良すぎる。


F:1637
M:233
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