みてべいびー

ホビット 思いがけない冒険 エクステンデッド・エディションのみてべいびーのレビュー・感想・評価

3.8
The Lord of the Ringsシリーズが偉大すぎるだけに、どうなのかなぁ〜と思って踏み出せてなかったんだけど、三時間ずっとしっかり面白くて期待を全然超えてきてくれた。すごいなぁPeter Jackson。もちろん前作たちに比べるとスケールは小さいし、オークのキモさの生々しさが心なしか薄れた気もするけど(ただ目が慣れただけなのか、CG感が強まったからなのかわからない)、でもやっぱ渾身の出来でした。
ドワーフたちが次々に家に現れてめちゃめちゃにされる場面とかも好きだったし(Aidan Turnerの ”At your service!!”にメロメロになったのは私だけではないはず)、ビルボとゴラムの出会いが観れて感慨深かった。あの謎解き賢すぎてついてけなかったから、私がビルボなら秒で食われてるわ笑。
物語としてはビルボのドワーフ一行に馴染めない葛藤がメインで、それは痛いほど伝わってきた。何度もホビット庄に帰ろうとするけど、その度に思い止まるところに勇気をもらった。「君たちには家がないから」って言う場面もいい。そのあとのビルボとトーリンの熱い抱擁もすごくいい。二作目以降トーリンが彼をホビット呼びから ”Master Baggins”って呼ぶようになるのも素敵。
あとゴラムを殺すか迷うシーンも好き。ガンダルフから剣をもらったときに、
”True courage is knowing not how to take a life, but when to spare it.”
って言われたことが脳裏をよぎったんだと思うんだけど、敢えてそこをフラッシュバックさせたりしないところがいい。させると陳腐だもん、いらないいらない。
そしてやっぱ役者が素晴らしいよね!トーリン役のRichard Armitage(貴族みたいな名前)が低音ボイスで威厳のある役にぴったりだった。舞台で成功して映画出てきてる人って本当にハズレがいないんだなぁ。ホールの遠くから観て存在感あるってことは、スクリーンに映ればすごい輝くもんね。うわん素敵。
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