シガーandシュガー

らせん階段のシガーandシュガーのネタバレレビュー・内容・結末

らせん階段(1946年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

どうやら障害を持つ女性のみが被害者となる殺人事件が起きている、とある町。
どうやら主人公は、その町の富裕な家に勤めているお手伝いの女性らしい。
どうやら女性はなんらかのトラウマで声が出ないらしく、どういった経緯かその屋敷につとめることになり、なんだか気難しい女老主人に気に入られているらしい。
しかしどうやら女老主人はこの主人公を、いそいでこの家から追い出したいらしい。
どうやらそれは女老主人の息子が帰ってきたかららしい。
どうやらその息子は次男で、長男もいるがそれは女老主人とは継子の関係らしい。
そしてどうやら……という、推測しながら見ているせいで、終始、映画に入り込みづらい。
犯人の動機もうっすら伏線は張られているのだけれど、動機をバラすシーンが薄くて短いので、そのあたりをもっと盛り上げてくれると「こわっ」と思えたかもしれないくらいには演者が気持ち悪くてグーなので残念。

主人公が声を出せなくなったという設定は、どちらかというと犯行の動機「障害のある女性を狙う」点のほうが重要だったのでそのようにしたのだろうが、主人公の背景、発声しようと熱心になれなそうな理由、そのあたりがよく描かれていないので、主人公に対してモヤモヤ感が残る。

ただ、1949年という時代を考えたら、障害者を狙う(強者のはずの)男性という犯人像など、なかなか問題な映画だったかもしれないなと思う。映画の来し方、社会の変化などに思いを馳せるにはいいと思う。