ジャイロ

らせん階段のジャイロのレビュー・感想・評価

らせん階段(1946年製作の映画)
3.9
この映画、目が異様なんです

存在感がありすぎて完全に主役を食ってるエセル・バリモアさんの目ぢからもすごいけど、犯人の獲物を狙う目から狂気を感じてしまう。気持ち悪い。これ、ぜったい歪んでる。

弱い者ばかりをつけ狙う

連続殺人鬼

絞殺魔かな?

その所業、許すまじ

次の標的はヒロインだから、犯人はこの中にいる!!(確信)

声を出せないヒロインが徐々に追い込まれていくのは怖いし、鏡や電話、地下室の使い方が素敵です。豪勢なお屋敷の中で繰り広げられる嵐の一夜。実にサスペンスでした。

バリモア一族の底力を感じましたね。


■階段映画私的ランキング ~地獄編~

第7位『らせん階段』畜生道

その階段は、畜生道へと続いている。らせん階段のようにとぐろを巻いて闇へと堕ちこんでいく犯人の性根。気持ち悪かったです。犬が活躍しそうでしない、活躍するのはバリモアさんだから意外でした。

危険度:★★☆☆☆
恐怖度:★★☆☆☆
哀しさ:☆☆☆☆☆
楽しさ:★☆☆☆☆
すごみ:★★☆☆☆
7階段


第6位『クワイエット・プレイス』修羅道

その階段は、阿鼻叫喚地獄へと続いている。痛い。でも声に出しちゃダメ。ぜったい。声にならない声が聞こえてくる。そんな階段です。

危険度:★★★★☆
恐怖度:★★★☆☆
哀しさ:☆☆☆☆☆
楽しさ:☆☆☆☆☆
すごみ:★☆☆☆☆
8階段


第5位『ポゼッション』外道

その階段は謎だらけ。思考の迷宮へと続いている。生と死の外れにある存在、外道蠢く奇々怪々な階段でもあります。この階段のシーンだけで結構な数の謎が散りばめられている。散りばめ過ぎ。尚、この映画は「階段映画」ではなく「地下道映画」のジャンルならダントツで一位を獲得できる映画でもある。地下道は必見。

危険度:☆☆☆☆☆
恐怖度:★★☆☆☆
哀しさ:★★★☆☆
楽しさ:★★☆☆☆
すごみ:★★★☆☆
10階段


第4位『永遠のこどもたち』餓鬼道

その階段は、餓鬼道へと続いている。あの階段こわい。絶望の階段。シチュエーションが怖すぎて泣きそう。

危険度:★★★☆☆
恐怖度:★★★☆☆
哀しさ:★★★★☆
楽しさ:☆☆☆☆☆
すごみ:★☆☆☆☆
11階段


第3位『トゥルーマンショー』天道

その階段は、天国へと続いている。このシーン、いいなあ。観直して良かった。アイデンティティーすら崩壊する天国への階段。突きつけられた残酷な現実に、もはや後戻りはできない。その向こう側には、何の保証もないけれど、自由な真実の世界が広がっている。過去との毅然とした決別の階段。実に心に残る階段です。

危険度:☆☆☆☆☆
恐怖度:★★★☆☆
哀しさ:★★★★☆
楽しさ:★★★☆☆
すごみ:★★☆☆☆
12階段


第2位『パラドクス』人間道

その階段は、無限地獄へと続いている。自販機もある。横になるスペースもある(踊り場)。暮らせる。この階段なら暮らしてゆける。って暮らすにも程があるだろーーー!!!!いったい何十年この階段で過ごせと?ムリ。ギブ。

危険度:☆☆☆☆☆
恐怖度:★★★★★
哀しさ:★★★☆☆
楽しさ:★☆☆☆☆
すごみ:★★★★☆
13階段


第1位『呪怨』地獄道

その階段は、暗黒面へと続いている。かつてこれほどまでに怖い階段があっただろうか。いや無い。むしろ階段というか、家?ごめんください、ごめんくださ~い…誰かいませんかぁ?からのあの階段ですよ。無理。あれは無理。この企画のために頑張って再鑑賞したのに、あのシーン、正視できなかったもの呪われそうで。この階段に近づいてはいけない。いやほんとに。障らぬ神に祟りなし。

危険度:★★★★★
恐怖度:★★★★★★
哀しさ:★☆☆☆☆
楽しさ:☆☆☆☆☆
すごみ:★★★☆☆
15階段