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レイディオのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

レイディオ(2020年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

友だちもいない。深夜ラジオを聴くことが唯一の楽しみである内向的な大学生が主人公。彼は大学のゼミで同じくラジオ視聴が趣味の女子と出会う。共通の趣味の話題を通じて少しずつ会話するようになった彼女に主人公は惹かれていく。しかし、彼女は段々とゼミを休むようになっていき......という話。撮影当時中央大学在学中のクリエイター集団によって手がけられた。Amazonプライムのおすすめに出てきたので鑑賞。

役者の演技が拙い点や、話や選曲がベタ過ぎるかなあと感じる部分はあるものの若者らしいストレートで瑞々しいメッセージが伝わる作品。
ハガキ職人同士がラジオを介して恋を育むという陰キャかつラジオ好きには夢のようなストーリー。ラジオを題材にした映画はいくつもあるがコテコテのネタ番組リスナーを主人公にしている作品はあまりないのでは?(大抵はFMか恋愛相談番組)
主人公の普段は無表情なのにラジオで投稿メールを読まれた時に顔をほころばせるところがリアル。番組自体がややおバカな内容でそんなに人気なさそうなところも良かった。
地味で特に夢もなく安定思考の主人公が、病を抱える前向きなヒロインに感化されて変わっていく。ヒロインもまた主人公の投稿に自然と救われていた描写が涙をさそう。主人公の将来がわかるラストは希望にあふれていた。

主人公とヒロインの投稿はそれぞれテイストが違ってそれが毎週毎週採用されていて違和感が。懐の広い番組なのか、それともすごい投稿数少ないのか。長寿番組っぽいけど。
時間経過を示すためパーソナリティの一人が金髪から黒髪になっているのは芸が細かいと思った。

本当のラジオを好きは恥ずかしいからゼミの自己紹介でラジオ好きとは明かさないかも(^^)
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