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パリのどこかで、あなたとのhuaのレビュー・感想・評価

パリのどこかで、あなたと(2019年製作の映画)
3.6
セドリック・クラピッシュ監督の作品を続けて観てみたくて。

近くにいるのになかなか出逢わない男女の話。
というのがとても斬新。

時々考えることがあるが、後に友達や恋人や夫婦になったりする人達が、過去にどこかで会ってたかもしれないという話は現実にもよくある。
その2人の動きを空から眺めていたら、近づいたり離れたり、出会いそうで出会わない、もどかしいけど面白いだろうなと想像したりする。
その2人が後に出逢うのは、やっぱり運命なんだと思う。

まさに本作はそんな私の妄想を映画化したものかもしれない。

隣同士のアパルトマンに住み、同じ電車に乗り、同じ店で買い物をする。なのになかなか出逢わない。
一体いつになったら平行線が交わるのかという映画なのだ。

ともすれば、2人の日常を淡々と映し出してるだけの退屈な映画になりそうなのだが、パリの街は相変わらず素敵だし(職場の窓からエッフェル塔が、アパルトマンのベランダからサクレクール寺院が見えたり)、2人が通う食料品店の店主がなかなか信頼のおけるアドバイスをする商売上手だったり、カウンセラーの言葉が刺さったりするから飽きない。

そんな2人がついに出逢ったとき、ただひたすら一刻も早くレミーに
ネコちゃんを見せてあげてーーーっと声が出てしまった。
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