ダイナ

ラブ&モンスターズのダイナのネタバレレビュー・内容・結末

ラブ&モンスターズ(2020年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

アメリカ制作のサバイバルSF映画。原題がLove and Monstersで邦題もそのまま。このシンプルでストレートなタイトル、鑑賞後はとてもハマっていることに気付かされる。最初は外は危険だからコロニーに籠る、からの仲間内での食糧難での諍いとかそんな感じのストーリーなのかなと思っていたけどそんなことは全然なかった。グロ要素もアダルト要素も過激なものは無いのでとても人に勧めやすい作品だった。

この映画は主人公ジョエルを取り巻く人物(?)が愛で溢れていてるのが良い。特に相棒犬のボーイは最初のピンチに助けてくれて、旅についてきてくれてとても嬉しかった。ボーイのピンチの時にジョエルの体が反応して助ける所は最高のカタルシスを感じた。その後の「7年ぶりに雨を浴びた最高の気分だ」という台詞が、両親を救えなかったトラウマが洗い流されていくようでとても好き。(地下生活で雨を感じる事が出来なかったこととへの喜びもあるんだろうなあ)

途中の道中一緒に旅する謎のおっさんクライドと女の子ミノウの存在。穴から助けてくれて、地上で生き残る知恵を教えてくれて、心強い仲間ができるとワクワクする。最初は風当り冷たいミノウが弓矢の練習で上達した時に抱き着いて喜んでくれた所がほっこりした。抱き着くといったらメイビスも良いキャラだった。メイビスは現実でいう所のペッパー君みたいな存在なのか?

他にもガイドマップ裏の寄せ書きに気付くシーンがとても好きだけど、なんといっても終盤の蟹?とのバトルシーン。「目を見ればわかる」という教えがここで出てくるのかとテンション上がった。遺伝子の変化で生まれたモンスターもただいたずらに人を傷つけてるわけではない。助けてあげたら気持ちが伝わったのかこちらを襲わなくなって、こんな所にも優しさが感じられて愛を感じられた。

ボーイが執着していたドレスの持ち主は特に触れられなかった。あれはジョエルとの仲たがいを起こすだけのアイテムだったのだろうか。もし続編があるのであれば、クライドとミノウをもう一度見たいし、知識を得て仲間を引っ張っていく側のジョエルを期待したい。
ダイナ

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