旅するランナー

ハッピー・バースデー 家族のいる時間の旅するランナーのレビュー・感想・評価

3.5
【ドヌーブに抱擁されたい】

母の誕生日に実家に集まる、娘、息子、孫たち。
家族が集まって何がしか波乱が起こるけども、最後は収まるところに収まって、ハッピーバースデーな落としどころへ持っていくと思いきや、かなりキツイ展開となります。
メンヘラ長女が掻き回して、シリアスな雰囲気を醸し出します。
おっ! ヘレディタリー/継承や!
と思える怖さも味わいます。
この長女を演じるエマニュエル・ベルコが全部持ってっちゃってる感じです。

でも、そこは、カトリーヌ・ドヌーヴ。
母親としての抱擁力、大女優としての包容力。
大いなる存在感で、映画の中の家族だけでなく、映画を観ている僕たちをも包み込んでくれます。
少々落ち込んでいても、ドヌーブに抱擁されたら、心落ち着きそうです。