NEWおっさん

キャッシュトラックのNEWおっさんのレビュー・感想・評価

キャッシュトラック(2021年製作の映画)
2.0
「現金を運ぶときは厳重に」

ジェイソン・ステイサムとガイ・リッチー監督が、「リボルバー」以来16年ぶりにタッグを組み、2003年製作のフランス映画「ブルー・レクイエム」をリメイクした作品。現金専門の輸送車組織に我らがジェイソン・ステイサムが新人として入ってきたトコから話は始まる。だからタイトルがキャッシュトラック。

前作「ジェントルメン」で原点回帰したガイ・リッチーだが、今回は今までのコメディ要素もあった作風とは全然違うシリアスでストイックな作品となっている。が、それが面白さになっているかと言われると首を捻る。

面白さになっていない最大の要因はテンポ。ちょっとネタバレかも知れないが、これ正直話はめっちゃシンプルなんだが、なんか凄いまわりくどい魅せ方してるせいでどうにも話をややこしくさせている印象がある。良く言えば丁寧なんだけど。これ途中で色々タイトルが出るので要は章区切りにされてるんだけど、章区切りにする必要あったのか。

犯人グループ視点もやたら長い描写があるせいで、あれ、これガイ・リッチーお得意の群像劇なのか? とか途中で勘違いしたぐらい。結局あんなラストになるならこんな丁寧に描く必要があったのか。

最初こそジェイソン・ステイサムの敵か味方かみたいな不気味さとかもあって面白かったんだけどなあ。もっと色々削って90分ぐらいの尺ならもっと良くなったかも。演出も無駄に長い場所もあるし、これはちょっとイマイチだったか。