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キャッシュトラックのvenom9のレビュー・感想・評価

キャッシュトラック(2021年製作の映画)
3.3
やや重めの仕上がり。
ガイ・リッチー作品は「コードネーム U.N.C.L.E」「ジェントルメン」など軽妙なものが好きです。予備知識なしで観た本作、コメディ要素織り交ぜつつの犯罪アクションかと思いきや、終始シリアスムードでした。
広義のナーメテーター映画と言えなくもないですが、ど真ん中の復讐譚です。私見ですが、邦題が軽さを感じるんですよね。原題「Wrath of Man」は「憤怒の男」であり、イメージぴったりです。
パトリック・ヒル / メイソン・ハーグリーヴズ(演:ジェイソン・ステイサム)の只者ではない感、半端ないです。この方いつも屈強マッチョというかその道のプロ役ですが、英国人だけあってスーツやジャケットの着こなしが美しいです。剃り上げた頭部も凛々しい。
今作はスコット・イーストウッドが健闘していました。偉大な父の七光関係なく、地道にキャリアを積んでいるのが好感持てます。「グラントリノ」でのチャラい兄ちゃん役も好きです。
あと、武装強盗団のリーダー、ジャクソン(軍曹)、ジェフリー・ドノヴァンですね。「ボーダーライン(Sicario)」シリーズで脇を締めていますが、今作も似たよう経歴の役なのに別人のようです。
あと、フォーティコ警備のマネージャー役でエディ・マーサンが出ていますが、この方いろんなところで見かけます。「おみおくりの作法」よかったです。
残念なのは、パトリック・ヒル / メイソン・ハーグリーヴズの復讐が、武装強盗団のフォーティコ襲撃から、なし崩しに実行される点ですかね。
フォーティコの警備員たち、ほぼ全滅で犬死のようなものだし、すっきりしません。
なんだか利害関係者のようなFBIエージェント役のアンディ・ガルシアから情報リークを受けつつ、ロバート・マッコールさながらにひとりまたひとり抹殺するほうがよかったのではないかと思うのです。
(2024年3月 PrimeVideoで鑑賞)
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