ふしきさくら

女は女であるのふしきさくらのレビュー・感想・評価

女は女である(1961年製作の映画)
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みなみ会館で最後に『シェルブールの雨傘』を見たかったが叶わず、同じ特集上映の『女は女である』を見た。ググってみたところ、これはコメディらしい。私の近くの席のオジサマは、映画の後半で声を出して笑っていた。そんな笑える?何度か見たら私も笑えるようになるだろうか?私も何度か見てるはずなんだけど。

シンプルにまとめられた色遣いが素敵で、登場人物が憎たらしくて可愛くて不条理にも思えるほど突飛で、音の使い方が前衛的で、みんなのことを馬鹿にしてるような映画、という印象である。コメディなのかなあ。
女が馬鹿にされる作品なのかと思いきや、もうちょっと広い目で見てみると男もまあまあ馬鹿にされてるような気がしてくる。そう考えると、前衛的な演出は、観客にイタズラをしかけるつもりでやっているのかもしれない。

カット割、音の使い方、インサート、その他諸々に強烈な違和感を覚えたし、誰にも感情移入出来なかったが、そんな観客でも、ついつい惹き込まれて最後までちゃんと見てしまうのは凄いと思う。
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