ソニア

女は女であるのソニアのネタバレレビュー・内容・結末

女は女である(1961年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

ゴダール3作目の長編
フルカラー長編はこれが初なわけだけど、単に色がついただけじゃなくて、色が「つきまくった」画面だった。基本どのカットにも三原色があって、視覚効果で遊んでるのがわかる。次のフルカラー長編の軽蔑にもしっかり受け継がれてる。

ミュージカル映画のような雰囲気だが、あんまり登場人物は歌わず、当時のミュージカル映画文化への皮肉めいた思惑を感じる。アンナ・カリーナは勝手にしやがれのキャスティングの時は脱ぎたくないスタンスだったのにこれは結構はだけている。ゴダールは勝手にしやがれからの短期間でアンナを射止めたわけで、それを想像してにやけてしまった。

すれ違う男女の会話が今回も面白すぎて、全部メモに取りたいくらいだった。
ご飯焦がしちゃってからのくだりも最高だったし、本のタイトルで喧嘩するのも面白かった。
「悲劇と同じく、喜劇でもヒロインは第3幕の終わりでためらう」
「なぜ女は苦しむのか 女だから」

女は女である というタイトルの中には、ゴダールの「女性のことがわからない」って気持ちが内包されてる気がする。

勝手にしやがれとかピアニストを撃てなどの映画の名前も登場して面白かった。


今まで見たゴダール作品は基本ラストで人が死ぬけど、今回は安心した気持ちで観れた。なんならかなりオシャレな終わり方で声が出た。
U-NEXT 3/31までらしいです。
ソニア

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