都部

揉めよドラゴン 爆乳死亡遊戯の都部のレビュー・感想・評価

1.8
ピンク映画はおよそ四年振り──18歳になった時に何気なく見れるなら見るか〜と思って実際に見た際にあんまり面白くなかったので避けていた──でしたが、どうやら本作は奇作の部類らしく個人的にはあまりにま下らなくて笑えるところもありと、楽しめなくはなかったかなぁというのが大まかな所感です。

タイトルから分かるように70年代カンフー映画のフォーマットで制作されている映画ですが、荒唐無稽な性技で男を倒さんとする作風は山田風太郎のくのいち忍法帖の潮流を覚えるもので、本来あるカンフー部分がセックスに置き換わっていると考えると理解はしやすい……いや、しやすかったか?

あえてなのかは分かりませんが本作には数多くの突っ込みどころがあり、そうした点を本作の売りらしいバストサイズ100cm超えの女優の共演による惜しみない露出により粗を押し流すような作風が見て取れます。
別に真面目に巫山戯ているなら意欲作として取れるからいいんですけど、ダルシムの雑なオマージュや展開などに見られる荒は、ピンク映画という制約から解き放たれた土壌だから出来る荒業とは個人的には思えなかったんでよね。ジャンル映画としての絶妙な緩さに依存しているはっちゃけというか、ストーリーテリングの底の部分からはそれほど奇異なセンスを感じないのが拍子抜けといえば拍子抜けだったかもしれません。

本作はR15指定の括りですが、想像以上に景気よく露出シークエンスが挿入されるので見終わる頃にはおっぱいのゲシュタルト崩壊を起こしかけていたのですが、まあ私はデカパイが好きなので趣味に沿った内容で概ね満足です。作品全体を思うと、あの手この手で観客を楽しませようとする姿勢は展開の端々から見られたのでその後味はそう悪いものではなかったということを書き留めておきます。
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