いるな、こんな男と思いながら見ていた。見栄張って、自慢話ばかりして、壮大な企画があるんだみたいな夢物語ばかり言ってるけど、実質、何もできない男。そんな男も、ジュードだから、見ていられた。ほんと、巧いな、こんな役も。この容姿だから、余計に、ダメな感じが際立った。
タクシー運転手の言葉が、良かった。「いい父親？」と聞かれて、ジュード演じるローリーは、「最高の父親だ」と答え、さらに「住む家を与えているし、暴力は振るわない」と言うと、運転手は、「そんなの最低限のことだよ」と。さらに、ローリーが「身を削ってる」と言うと、「それが父親の人生ってやつだ」と。
程度の差は、あっても、こんな男、こんな夫婦、こんな家族は、どこにでもいるし、ある意味、誰にでも起こりえることだけど、皆、努力して、こうならないようにしてるんだと思う。
原題は、「the Nest」で、「巣、住処」。「不都合な理想の夫婦」っていう邦題は、ちょっと違う気もする。
最後の、馬のシーンの意味が、分からなかった。
ジュードだから加点。
