ジュード・ロウ出演作だからぜひ映画館で観たかったのに、近くで公開がなかった作品。
配信レンタルにきたから早速鑑賞。
英国出身の夫とアメリカ人の妻と。
夫の希望で北米から英国へ移住した家族が、徐々に夫婦仲の崩壊に向かっていく心理スリラー。
一見理想的な仲良し夫婦＆家族が、転がり落ちるように崩壊に向かっていく様が何ともリアル。
主演のジュード・ロウとキャリー・クーンの演技合戦が見もの。
ジュード・ロウ、かなり嫌な奴を演じている… と事前に聞いていたけれど、悪人と言うより、リアルにいそうな困った男だったな…
悪気がないのは分かるけれど、相談なしに物事を進めたり、人当たりは良いけれど同僚としては信頼が置けなかったり。
監督（兼脚本）は「英米の文化の違い」をきっかけにこのストーリーを思いついたらしい。が、ある意味「有害な男性性」や「見栄」が家族を崩壊させ、主人公自身が苦しむ話とも言えるかもしれない。
子どもたちがもっと一直線にグレるのかと思いきや、意外にしっかりしたところもあって希望も持てるラスト。
そしてこの映画の好きなところは、ジュード・ロウが主演なのに「格好良いセクシーなジュード・ロウ」を撮ろうとしている感じがあんまりしないところ。
嫌なところがありつつ哀れでもある、ごく一般的な普通の男性としてジュードが演じていて、それをそのまま撮っている感じ。
こういうある意味「普通」な役、もっと演じてほしいな。
