ハマジン

不都合な理想の夫婦のハマジンのレビュー・感想・評価

不都合な理想の夫婦(2020年製作の映画)
2.5
夫の虚言癖に愛想をつかしてディナーをバックレ、深夜の酒場のカウンターで煙草をふかし、ウォッカトニックを胃に流し込むように何杯もあおり、襟を大きく刳った黒いドレスの肩がずり落ちるほどの激しさでヤケクソ気味に髪を振り乱し孤独に踊る、殺伐としたキャリー・クーン。惚れる。
長年会っていなかった自分の母親に、息子と夫婦3人だけ(妻の娘(長女)の姿が写っていない)の家族写真を見せる姑息さが、個人的ジュード・ロウクズ度メーターMAXポイント。
淡々とした出来事のこじんまりした感じがそれ以上先に拡がっていかず、作品としてどこか弱い印象。食卓に集まるラストは『トウキョウソナタ』みたいな後味だったが、今作の大人たちはそれぞれの「喪失」に泣き崩れ途方に暮れているため、代わりに子供たちが朝食の仕度をする。
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