はぐれ

サン・セバスチャンへ、ようこそのはぐれのレビュー・感想・評価

3.2
ウディ・アレン久々の新作!とは言っても実は4年前には海外では公開されていてこの度日本でもやっとこ日の目を見た形。

内容は監督の分身である小説家くずれの映画科の教師がスペインの映画祭へ参加してはいけ好かない新進気鋭のクリエイターに文句を言いまくるってやつ(笑)この主人公の教師が夢想する映画チャンチャカチャン的なあからさまなヨーロピアンムービーのパロディがやっぱり見所かな。

ベルイマン、ゴダール、ブニュエル、トリュフォー、フェリーニ、ルルーシュ…。ハリウッドからはもちろん自身のルーツであるニューヨークからも解き放たれた幼児退行的な巨匠陣への憧れの回想は微笑ましくもあり物悲しくもある。それは老いて人生を振り返る『野いちご』の老教授のよう。

今作は終活的な意味合いもあるのかなーなんて邪推しちゃうけど、監督にはまだまだコンスタントに作品を作り続けて欲しい🥺

※主人公の映画知識マウントで黒澤の『影武者』と稲垣の『忠臣蔵』が引き合いに出されていて爆笑。いや、後者はただ知識をひけらかしたいだけでしょ😂
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