このレビューはネタバレを含みます
こじらせたおっさんが奥さんの浮気を疑ってヤキモチ妬きながら他の女の子に目移りするっていうウディアレン節全開のお話。
やっぱり設定がおっさんな訳だから、本人を求めてしまう自分がいる。ウォーレス・ショーンの演技も良かったけど、セリフがウディアレンよりも遅く短いので物足りない。その分疲れないという良さはあるけど。
風景がとにかく綺麗で、それだけでも観る価値があると感じた。そこにウディアレンの照明のこだわりが合わさって息を呑む構図が何個かあった。夜のテラスでお酒飲むシーンとか。
映画のオマージュ(というか完全再現)が盛りだくさんなので、それがわかれば倍楽しめるかもしれない。ゴダールとか本物だったし。
調べたら
オーソン・ウェルズ/市民ケーン
フェデリコ・フェリーニ/8 1/2
フランソワ・トリュフォー/突然炎のごとく
ジャン=リュック・ゴダール/勝手にしやがれ
イングマール・ベルイマン/第七の封印
ルイス・ブニュエル/皆殺しの天使
らへんのオマージュがあるらしい。雨の車内のシーンはどれだろう?
女医さん綺麗だったけど、もっと旦那か主人公に惹かれる感じが欲しかったな。
開き直りながらも諦めを感じさせるウディアレンのささやかな反抗心を見守る映画でした。面白かった。