Koshino

いつかの君にもわかることのKoshinoのレビュー・感想・評価

いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)
4.0
静かな作品だし画に華がないのは確かにそうだけど、だからこそキャラクターの心情が見て取れてこれでよかったと思う
本当に少しずつだけどジョンの纏う空気、表情は影が濃くなっていくのがわかるし、ジョンはマイケルに伝えるのを避けたがっていたけどこのままではいられないことに絶対薄々気付いてる
遊園地で遊んでるとき、マイケルを抱いてるのも結構キツかったんじゃないかなと思うんだよ

ソーシャルワーカーにマイケルに自分との繋がりを残すこと、真実を伝える準備をすることを諭されているシーンも「俺のせいでマイケルは家族を失う」「ようし にはなりたくない」にも1本の赤いキャンドルにも苦しくなった
人と話すことで考えが変わったのか、マイケルの様子を見ていて自然とジョンの考え方が変わったのか分からないけど周囲のアドバイスがマイケルにとって最良になるのならと変化していくジョン
いつでも優しく微笑みかけていたし、人の話を馬鹿にするような態度が無いし、マメな性格で、カッとなることも無く、消えた元妻を責めることもしない
馴染みの人のジョンへの言動から見ても彼がすごく良き人間良き父であることが分かる
卑下しないで
マイケルにとってはずっとジョンが一番のパパだよ
マイケルとジョンのやり取りを見ていて何度微笑ましくて頷いてしまったことだろう
どうにもならないことに対して悲しいとか辛いとか切ないとか、そういう感情の塊なのだろうけど、とにかく観賞後に落ち込んだ
エンドロールをちゃんと観ることができず申し訳無かったです

主演のノートンはマイケル役のダニエル君と撮影に入る前から交流して信頼関係を築いたそうです
あまりにも優しい視線に納得でした
Koshino

Koshino