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いつかの君にもわかることのnago19のネタバレレビュー・内容・結末

いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

両親が揃ってるとか裕福だとかではなくて一番マイケル自身を愛してくれそうな人、わからないながらも死についても答えてくれた人、ラストを曖昧に終わらせる作品も多いけど明快だった。余分なものはなくても良い。

子どもが小さい頃自分が死ぬことになったら誰に育ててもらおうかと考えることがよくあった。姉か、夫側の兄妹か。生きることと死ぬこと、子どもを持つ意味、その人の人間性、価値観。死を目前にした目で見ると人間ってのがこんなによく見える。対面する家族も窓の中の景色も。神様のように清廉潔白には生きられないとしても信頼出来ないと思われるような人間になりたくない。淡々と自分の短い時間と子どもの未来を見つめてるようにみえるジョンが言葉を荒げる時、こういうふうに追い詰められて親子心中を選ぶ親もいるんだろうと思う。死ぬなら自分だけ死んで、子どもには未来をと周囲の人は思うけれど、親は自分が寂しいから道連れにするんじゃなく本当に心配で心配でその道を選ぶんだろうなと。それでもやっぱり子どもの未来を無くさないでほしい。大人になれば自分で切り拓く力もつくから。あの箱は大きな支えになるね。
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