マークし忘れ。本物の吸血鬼を雇って『吸血鬼ノスフェラトゥ』を撮るムルナウの映画という、これだけで勝ったも同然みたいな設定の割にはイマイチ盛り上がらないけど、それでもまあまあ面白い。とはいえ、被写体であるはずのウィレム・デフォー扮する吸血鬼が城に残された映写機で映写を始め、おもむろに自分の身体に光＝映画を浴びる場面は素晴らしい。
ラスト、鏡に映らない吸血鬼に女優が気づいて悲鳴を上げるが、『吸血鬼ノスフェラトゥ』ではバッチリ鏡に映ってた。あんなことがあったのに撮り直したと考えると、それはそれで映画撮影は業の深い行いだと思ったり。
