ガブXスカイウォーカー

ボルケーノ・パークのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

ボルケーノ・パーク(2019年製作の映画)
3.9
火山テーマパークの建てられた活火山がタイミング悪く噴火。科学者、実業家、客、現地の村人たちは脱出できるのか? 「いや、そんな危険な所にテーマパーク作るのがおかしいだろ!」と1000人中1000人が突っ込む設定でつかみはOK!

CG特撮は34インチのTV画面で観る分には火山噴火もなかなか迫力があるし、テンポ良く火山岩がボンボン降り注ぎ、次々と名もない人たちを直撃したり、建物が破壊される光景は見ていて爽快。
その中を火山学者タオ(ワン・シュエチー)と仲間たちは逃げ回るのだが、アトラクションゲームのように次々と困難が立ちふさがる。高速で並走するケーブルカーからケーブルカーへ飛び移ったり、車ごと溶岩に飲み込まれかかったりと、幾度となく手に汗を握らせてくれるのは必至。

ドラマ部分はまさに王道。長年ギクシャクしていた火山学者の父娘が和解して観客を感動させる。さらに金儲けばかり考えていた実業家が意外に良い奴で、初対面の幼女を命がけで助け、戻らぬ妻を待つため船に乗らず、火山岩を食らって死んだりする。うーん、ここは他人を犠牲にしてでも逃げ延びようとして、溶岩に飲み込まれる惨めな断末魔を遂げてほしかったところだ。

今作はメインキャラで死ぬのは実業家1人なのは物足りないが、アクション映画の名匠サイモン・ウェスト(『コン・エアー』、『トゥームレイダー』、『エクスペンダブルズ2』等)らしく、強引にまとめており、これぞ正統派ディザスタームービーと言っていい出来だ。細かいことを気にせず、スカッとしたいディザスタームービーを観たい方にはお薦めだ。